狭山事件・三億円事件 とコラム

勝どき書房の「コラム・ゆりかもめ」から転載許可。

「狭山事件・5月4日に発見のスコップの行方」

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■□水曜ジャーナル■□■□■□■□■□■□■□■殿岡駿星■


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        ■□ 第272号 2008/08/27■□
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◆◆「狭山事件・5月4日に発見のスコップの行方」◆◆
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 5月4日に善枝さんの自宅の物置付近で見つかったスコップはなぜ事件と無関係のものとされてしまったのだろうか。
 解剖の写真を撮影している途中で、警察官がシャッターを切ったのはほぼ間違いない。死体があった、農道は自宅から4キロも離れている。そこの土と同じような黒褐色の土がべっとりと着いたスコップが見つかった。そこで、解剖に立ち会った、警察官が事件と関係があるのではないかとスコップを、広げた新聞紙の上に置いて4枚も撮影している。スコップを裏返して、2枚ずつだ。偶然写したものではないことははっきりしている。
 このスコップについては、2審で藤田弁護士が取り上げるまで、事件とまったく無関係とされてきた。いったい、なぜ無関係と判断されてしまったのだろうか。
 考えられることは、スコップを撮影はしたが、解剖に立ち会った警察関係者が捜査本部に報告しなかった場合だ。そのフィルムは、2審で公開されるまで、捜査関係者も知らなかったかもしれない。この場合は捜査本部に悪意がなかったことになる。
 次に考えられるのは、その場にいた、警察官に対し、善枝さんの家族や周辺の支援者たちが「このスコップは事件に関係ありません」といったので、警察関係者は一度は撮影したが、無関係としてしまったのではないか。ただ、せっかく見つかったスコップも、被害者周辺の支援者の中に真犯人がいた場合は、真犯人から「無関係のものです」といわれれば、警察は信じてしまう恐れはある。
 もう一つ、考えられることは、警察関係者の中に脅迫状の稚拙な文章から、この事件は教育を受けていない被差別部落の青年の犯行と決めつけていて、いかに事件に関係ありそうなスコップがあっても「このスコップが事件に関係あるはずがない」と思い込んでしまう可能性はあるだろう。死体が埋まっていた農道の土と同じ色の土が着いたスコップがあったとしても、捜査の方向が善枝さんの家族や周辺の支援者に向いてしまうような、ものは、最初から無視してしまったかもしれない。
 また、解剖の途中でスコップの撮影をしているのを見た真犯人が、このスコップが「事件に関係あるのではないか」と捜査員の間で問題にされることのないように、あえて森養豚場(仮名)から別のスコップを盗み出し、死体が見つかった農道付近に放置したのではないか。おそらく、盗み出したのは死体解剖の翌日、5日ごろではないか。6日には捜査員が森養豚場で「スコップがなくなっている」という届けを受けているからだ。
 そして11日、森養豚場のスコップが農道で見つかる。発見者は畑の持ち主だ。ところがスコップに着いていた土は農道の土と違う茶褐色だった。(つづく)
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◆◆北京五輪・残念だった男女マラソンの選手欠場◆◆
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 マラソンはオリンピックの華といわれる。特に男子マラソンの場合は、閉会式の会場で最後の表彰式が行われ、満場の観客、テレビの前の世界中の人が見ているところで、金メダルを胸にかけてもらえる。国歌、国旗、そして、選手の笑顔、これを見るとはやり華だなと思う。
 マラソンが盛んな日本だが、まだ五輪で男子の優勝はない。戦前に日本の植民地だったころの韓国の選手が日の丸を胸につけて優勝したことはあった。日本では1992年バルセロナ五輪で森下広一が、銀メダルだった。これが最高だ。
 今回、優勝したケニアのワンジル選手は、この森下に育てられた。高校時代に仙台育英に留学し、駅伝などで活躍、その後森下からマラソンを学んだ。
 ワンジルは「森下さんが、わたしは銀メダルだったが、ぜひ金メダルを、と励ましてくれた。森下さんには一番最初にありがとうといいたい」とゴール直後に日本語で話していた。
 ケニアでは3人の選手のうち、1人が欠場したが、すぐに補欠が出て3人で走った。日本では、女子の野口、男子の大崎が直前になって欠場した。しかし、男女とも補欠を決めて置かなかったので、2人で走るしかなかったのは情けない。ケニアにできたきのに、なぜ日本では用意できなかったのか、残念でならない。
 日本の、選手選びは実にあいまいだ。五輪の半年前ぐらいに一発勝負の予選大会を開いて、1位から3位までを参加とし、4位を補欠とすれば分かりやすい。ところが、現状では、3回の大会を予選の対象として、その中で成績がいい選手のタイムを検討して決める方式をとっている。これでは、それぞれの大会のコンディションによって、状況が違うから、選手選びを失敗する可能性があるのではないか。ところが、それぞれの大会を主催するマスコミが、一発勝負を嫌っているのだ。五輪予選にかかわらない大会を主催したくないので、陸連に圧力をかけている。選手はそのどこかに出場して争うことになるが、結果的にA大会で2位だった選手はかなり有力でも選ばれず、それほど期待できないB大会の優勝選手が選ばれてしまうこともある。五輪日本選手団長が金メダル9に終わったことについて「国はもっと選手育成に金をかけろ」といっていたが、ケニアがそんなに予算をかけているとは思えない。五輪の華は金では買えないと思う。
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『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著  46判上製
3分間の英雄は殺人犯だった。40年後、真犯人がすべてを語る。
◆発行・勝どき書房・332ページ 定価1700円・税別
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『カエルの日曜日 末永泉童話集』著者末永泉 絵末永知恵子
家族の絆や、友情、恋を少年のような温かい心で綴る16編の童話
◆発行・勝どき書房 46判上製 定価1500円・税別
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『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著
秩父困民党を名乗る脅迫状、記者殺害の真相に迫るミステリ小説
◆発行・勝どき書房 46判並製 定価2300円・税別  
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平家物語を700余の短歌で詠み綴る歴史短歌作家の画期的歌集。
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□■雪・月・花■□久しぶりに裏庭の草刈りをした。ミョウガが出ているので、どうしても草刈りをしないと収穫できないからだ。しかし、8月中に一度も草刈りをしなかったので、ものすごい草だった。1時間も鎌を持ってがんばると、腰が痛くてがまんできなくなった。ふと、亡き母の言葉を思い出した。「草を刈るときには、自分の心の中の腐(クサ)ったところを取り除くと思いなさい」
 そうだ、と思って、鎌を握ると不思議と辛くなくなり、むしろ楽しくなってきた。夕方までに、カゴ一杯のミョウガが収穫できた。一緒に取れたシソの葉を冷や奴の薬味にして食べたが、幸せな気持ちになった。
 草刈りをしながら、ふと日ごろ指針としている「人生は逆風に立ち向かう」よりも、むしろ「逆風を抱きしめる心を育てる」ではないか、と思った。わたしにとってはミョウガよりも大きな収穫だった。母の遺影に頭を下げると、笑顔に見えた。
 ●日陰こそミョウガの花は美しく(駿星)
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【マガジン】 コラム・ゆりかもめ  【発行者 】 殿岡駿星
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